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- 借金減額診断の嘘とからくりを調べてみたら。。リスクがヤバイ

執筆:メディアリサーチ編集
高橋 千鶴
借金を減らす、もしくは0にできる「借金減額診断(借金減額シミュレーター)」
という嘘みたいなサービスが今話題になっています。
でも、診断するだけで借金を減らせるなんて怪しいですよね。
世の中そんな上手い話があるわけありません。
借金減額診断の仕組みと借金が減額できるというからくり、借金減額診断を利用する場合のデメリットについてご紹介していきます。
借金減額シミュレーターのからくり
あなたの借金を減額、または0にしてくれる借金減額シミュレーターとは、「何のデメリットもなしに、借金を減額したり借金を0にできる方法」を教えてくれるわけではありません。
借金の返済が困難になった人を救うための「債務整理」という法的手続きを利用することで、借金がどれくらい減額できるかを診断してくれるものです。
借金が0になったり減額できる、というのは嘘ではありませんが、債務整理をしてのことなので当然そのデメリットは出てきます。
「借金が0になる」というのは、債務整理でいう「自己破産」を行った場合、
「借金が減額できる」というのは、「任意整理」や「個人再生」を行った場合です。
「任意整理」や「個人再生」の場合、自己破産のようにマイホームや車などの財産は没収されませんので、借金返済に困ったほとんどの方が借金を大きく減額することができ、意外とデメリットが少ないと感じる方も多いです。
この手続きを借金減額シミュレーターを運営する司法書士事務所や法律事務所が代行してくれる、というのが借金減額シミュレーターのからくりです。
また、借金減額シミュレーターといっても画面上ですぐに結果が確認できるというものではなく、借入件数や借入額などの借入情報を入力して送信後、運営事務所の担当司法書士などから診断結果の返信がもらえる、という仕組みです。
この辺りの事情が、
「借金減額診断 嘘」
「借金減額診断 罠」
などと噂される理由でしょう。
他にも、「罠にハマった」と言われる理由について、こちらでもご紹介しています。
借金減額シミュレーターを利用するためには、
- 借入業者件数
- 借入総額
- 現在の月収
- 名前(匿名可)
- 電話番号
- メールアドレス
などを入力する必要があり、借入状況により可能な減額金額や減額方法などを運営する司法書士事務所などが教えてくれます。
その後希望すれば、シミュレーターを運営する司法書士事務所などが実際に債務整理手続きを開始し、借金が減額されます。
次に借金減額シミュレーターを利用することによるリスクや、債務整理によるデメリットを詳しくご紹介します。
借金減額シミュレーターのデメリットとリスク
前述のように、借金減額シミュレーターは司法書士や弁護士事務所などが運営していますので、運営元の信頼できる事務所のシミュレーターを利用する分には問題ないでしょう。
また、ほとんどの借金減額シミュレーターは「無料」、「匿名」で利用できるので、診断だけする分にはほぼデメリットやリスクはありません。
しかしシミュレーション後、実際に債務整理手続きを進めることになった場合には、債務整理によるデメリットが発生します。
全ての債務整理に共通するデメリットとしては、一定期間(※1)ブラックリストに掲載され、その間はローンなどが組めなくなる、ということが挙げられます。
(※1・・・任意整理で5年間、個人再生、自己破産で5~10年間。)
そのため、基本的にクレジットカードも作れませんし、ローンも組めなくなります、
携帯電話の契約は本人名義でも可能です。
また、借金が0になる「自己破産」をすると、マイホームやマイカーなどの財産も没収されてしまいます。
マイホームやマイカーなどの財産を守りながら債務整理したい場合は、任意整理か個人再生をすることになります。
また、もし債務整理する借金に保証人を立てている場合は、保証人に返済義務が移行します。
保証人が支払えずに、保証人も債務整理することになれば、一緒にブラックリストに掲載されてしまいますので、とても迷惑がかかります。
債務整理のデメリットについて詳しくはこちらをご確認ください。
あともう一つ、デメリットというかリスクとして、借金減額シミュレーターを使うと運営する事務所に債務整理相談することになります。
その事務所の債務整理手数料が安いのか高いのかは、他事務所と比較しないと分かりません。
また、「着手金無料」、または「基本報酬が安い」からといって、手数料の総額が安くなるとは限りません。
借金の借入状況(何社から借りているのか、減額金額はどれくらいになるか、など)によって、同じ事務所でも手数料が変わってきます。
借金減額シミュレーターの選び方
借金減額シミュレーターを運営する事務所の中には、集客に走りすぎていて、違法な集客方法や、執拗な営業電話をしてくる事務所があるようです。
司法書士や弁護士は、
「法律の専門家だから安心」
「悪いことをする事務所はない」
なんてことは、残念ながらありません。。
彼らも依頼を受けて、その手数料で生活しているわけなので、中にはお金儲けに走りすぎて道を外れる事務所もあり、過去にも実際に不正で逮捕や業務停止、懲戒処分された弁護士や司法書士もたくさん存在します。
また、借金減額シミュレーターなどを使って報酬目的で弁護士を紹介するのは「非弁行為」(※1)に当たり、違法とされています。
(※1「非弁行為」...弁護士法に基づいた弁護士の資格を持たずに報酬を得る目的で弁護士法72条の行為(弁護士業務)を反復継続の意思をもって行うこと。)
そのため、借金減額シミュレーターの運営が弁護士事務所や司法書士事務所でない、第三者の企業などの団体の場合は、紹介する司法書士事務所などから広告費として報酬を受け取っている可能性があり、その場合は違法性があります。
このような違法性のあるシミュレーターに登録している事務所は、お金儲けに走りすぎている(広告費を使いすぎている)可能性があり、基本的に手数料も高くなるのであまり信用できません。
債務整理で多くの借金が減額できると分かると、委任した事務所にその後支払う手数料が少々高くても気にならないかもしれませんが、ブラックリストに載ってしまうと今後5年間は借金できないので、できるだけ債務整理後の出て行くお金は少なくしておくべきです。
次に、手数料を少なくするために注意することと、おすすめの事務所が運営する借金減額シミュレーターをご紹介します。
おすすめの借金減額シミュレーターは運営事務所の実績と手数料
債務整理を司法書士事務所や法律事務所などに依頼する場合、着手金などの初期費用や事務手数料とは別に、「減額報酬」というものを請求されるケースがあります。
減額報酬とは過払い金があった場合に再計算し、借金が減額された分の20~25%を報酬として請求されるものです。
(参考:借金減額診断の罠。。ホント勘弁してよ・・・もっと早く知っておけば)
しかし、この減額報酬は2010年6月17日以前から借金をしている人が「グレーゾーン金利」の影響で過払い金が発生している場合に生じるものです。
また、過払い金の時効は、最後に借入・返済をした日から10年、と定められていますので、現在では過払い金のある人(受け取れる人)は基本的にほとんどいないはずですので減額報酬はあまり気にする必要はありません。
ただし、注意が必要なのが「減額報酬の最低金額」の記載です。
「減額報酬の最低金額」とは、例えば「減額報酬10%(最低20,000円)」などと減額報酬がなくても20,000円は最低費用が発生するという意味です。
これは借入先1社ごとに必要になります。
つまり、債務整理費用を安くするためには、正確には「減額報酬がない事務所」ではなく「減額報酬の最低金額を設けていない事務所」を選ぶことです。
「減額報酬がある」ことはそれほど問題はありません。
一般的に減額報酬(最低金額の設定)があるからといって、着手金や基本報酬、事務手数料がなくなるわけではないので、できるだけ減額報酬(最低金額の設定)がない事務所を選ぶのが得策です。
借金減額の実績が多く、減額報酬最低金額なし、着手金も無料の事務所が運営する借金減額シミュレーターは、下のリンク先で紹介していますので、減額金額や手数料を知りたい方はこちらを使って確認してみてください。
信頼の実績と安心な債務整理
支払い済みの借金は減額対象になりません。
残っている借金のみ対象なので早めの確認を。